台風14号被災状況とコロナ「医療非常事態宣言」から「医療緊急警報」へ(町長メッセージ㉓)

台風14号の襲来により被災された町民の皆さまに心からお見舞いを申し上げますとともに、本町で発生しました土砂災害においてお亡くなりになった方のご冥福をお祈りいたします。

 

台風14号は、17日(土)から19日(月)にかけて特別警報級となる可能性が高いとのことから、本町では、16日(金)に災害対策本部を設置し、事前対策、職員体制、避難所開設、消防団体制などについて協議しました。台風の進路状況や気象情報から17日(土)午後5時、警戒レベル3「高齢者等避難指示」を町内全域に発令し、8カ所の避難所を開設するとともに、午後8時から消防団が警戒態勢にはいりました。18日(日)午前7時30分に土砂災害危険度の高い3.4.5.6地区に警戒レベル4「避難指示」を発令、午後0時30分累積雨量から5地区に警戒レベル5「緊急安全確保」、午後3時30分3.4.6地区に警戒レベル5「緊急安全確保」と残りの1.2.7.8.9地区に警戒レベル4「避難指示」を発令し2カ所の避難所を追加で開設しました。

 

避難所は、コロナ感染対策を講じながら運営するとともに、コロナ感染者避難所やペット避難所も設けました。要援護者には電話にて避難先を確認し、避難所11カ所(自主避難所1カ所)に、開設3日間で90世帯167人が避難されました。そのような中、梶山小学校北側、県道47号線沿いの山の斜面で大規模な土砂崩れが発生し、人が巻き込まれた可能性があるとの通報から県警、都城消防局、町消防団、自衛隊の懸命な捜索の結果、男性が土砂の中から発見されました。現場は、イノシシを追跡するドッグラン敷地として造成し、小屋及び住宅を建てておられました。現場は、緩やかな斜面ではありますが、山裾に建てられた住宅は土砂災害の危険性が高く、豪雨時には早めの避難が特に重要であることをあらためて痛感させられました。

 

町内の被害状況は現在調査中で、全容解明にはしばらく時間を要しますが、主なものとしては、生活道の路肩決壊が数カ所、幹線用水路の土砂埋設が数カ所、その他公園、学校などの公共施設の倒木、枝折れが多数見られます。民間部門では、屋根瓦や車庫、倉庫、壁などの一部損壊が60数カ所、農業部門では、稲の倒伏や畦畔などの土手崩れが、山林については、林道や作業道の入り口や中間地点で崩壊箇所があります。また、今回の台風では、最大で1,680戸が被害にあう停電が各地区で発生し、復旧に4日を要したところもありました。被災された皆さんには、心からお見舞い申し上げます。

 

新型コロナ感染症に関して、県は第7波の新規感染者の減少が続いており、病床使用率も30%を下回る水準から21日(水)をもって県独自の「医療非常事態宣言」を終了し、「医療緊急警報」へ移行することとしました。レベルを一段下げたとしても、まだまだ感染リスクはありますので、これまで同様、基本的な感染対策(マスク、手洗い、3密回避)は引き続き徹底をお願いするとともに、混雑した場所や感染リスクの高い場所への外出・移動の自粛、会食は「みやざきモデル」で、高齢者施設・障害者施設の対面での面会制限なども引き続きお願いします。ワクチン接種につきましては、4回目の集団接種を完了し、個別接種を継続しています。そして、オミクロン株対応ワクチン接種の個別接種を10月から、集団接種を11月から開始します。接種対象者は、2回以上の接種を完了した12歳以上のすべての住民です。なお、本町は、30代以下の接種率が県平均以下であり、感染状況も厳しいところです。若い人でも重症化する場合や感染後も後遺症に悩む場合もあることから積極的なワクチン接種をお願いします。

 

「医療非常事態宣言」の終了は、安全宣言ではありません。引き続き、感染防止対策を徹底し、再度の感染拡大を防ぎながら、社会経済活動との両立を目指しましょう。本町では、10月の文教三股フェスティバル、ボランティア祭り、11月のふるさとまつり、1月のみまたん霧島パノラマまらそんなど各種行事を開催の方向で準備を進めているところです。まだ、予断を許さない状況ですが、以前の日常を取り戻す方向で各種行事・イベントに取り組みたいものです。皆さんの健康増進、活躍を祈念して町長メッセージといたします。

 

令和4年9月26日     
町長 木佐貫 辰生

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