夏の終わりに

7月から8月にかけて、本町の各集落、地域では、六月灯や夏祭りが開催され、地域の人々の交流が大変盛んに行われました。この間、局地的降雨などもあり、祭りの主催者である実行委員の皆さまは、準備のほか、天候との戦いもあったのではないのでしょうか。私も役所でイベントを担当していた経験から、主催者の皆さまのご苦労・ご努力を思うと、頭が下がるばかりです。
 
私は、7月7日の御年神社の六月灯を皮切りに8月27日の稗田祭りまでの間、18カ所の祭りにお邪魔させていただきましたが、それぞれの地域が趣向を凝らし、個性・独自性を演出していて、大変頼もしく感じました。どの地域も、親子会、青壮年、各種民主団体が舞台づくりをはじめ、子どもたちの喜びそうな焼肉、かき氷、金魚すくいなど、にぎやかな屋台を設けていました。まさに「住民が主役」で祭りを盛り上げておられましたことに大変感心いたしました。3月11日の東日本大震災、福島原発事故から後、「地域の絆」、「地域の連携」などの言葉が多く使われていますが、わが町ではこのような夏の風物詩が、地域の連帯の醸成に大きく貢献していることを強く感じ、継続していく必要性をあらためて実感したところです。
 
また、盆の風物詩の一つである梶山地域の「盆灯ろう」が町内の各集落で見られるようになりました。家の軒先から夏の夜を薄っすらと照らす赤・青・黄など5色の灯ろうの幻想的な光景は、先祖を向かえるのに心のこもった風情となり、広まりつつあります。このことから、本町の盆(夏)の一大風物詩としたいという声もあり、盆灯ろうの作り方、飾り方について、梶山方式を基準に統一するのも一考ではないでしょうか。
 
ところで、昨年、口蹄疫終息が宣言されてから8月27日で1年が経ちました。患畜の発生がなかった本町でも、口蹄疫は、農畜産業をはじめ、あらゆる産業に多大な影響を及ぼしました。再び発生、拡大蔓延に至らないよう、早期通報、初動体制など、マニュアルを整備するとともに、防疫の徹底など出来ることは常日頃から危機意識を持って、予防、対策に取り組みましょう。
 
もうすぐ9月。敬老の日を迎えるにあたって、高齢者の皆さまのますますのご健勝を祈念するとともに、町民の皆さまが心身ともに健康で活躍されんことを期待しています。

平成23年8月29日
三股町長 木佐貫辰生

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