百日咳にご注意ください!
宮崎県内で百日咳が増加中です!
令和7年の年明け以降、百日咳患者の報告が増加しています。
非常に感染力の強い感染症です。いつもと違う咳が出る、咳が長引いているといった体調の異変を感じたときは、無理をせず、早めに医療機関を受診するようにしましょう。
百日咳とは
百日咳菌という細菌に感染して起こる、特有のけいれん性の咳が特徴の呼吸器感染症です。
新生児や乳幼児では、咳に続いて嘔吐や無呼吸発作が生じ、重症化することがあります。特に、生後6か月以下の子どもでは、亡くなってしまうこともあります。
成人では、咳が長期間続きますが、比較的軽い症状で経過することが多く、医療機関への受診・診断が遅れることがあります。気づかないうちに乳幼児への感染源となることが問題です。
潜伏期間
おおむね7〜10日程度(最大20日)
典型的な経過
<カタル期:約2周間>
風邪症状で始まり、次第に咳が激しく、多くなります。
<痙咳(けいがい)期:約2〜3週間>
連続した短い咳の後、最後に大きく息を吸い込み「ヒュー」と音が出る咳の発作を繰り返すようになります。咳がひどい時には、吐いたり、息が詰まるために顔がむくんだりすることもあります。
発熱はないか、あっても微熱(普段の平熱よりやや高め)程度です。
<回復期:2〜3週間以降>
発症から2〜3週間で、激しい発作は見られなくなります。
約2〜3か月の経過で回復します。
感染経路
百日咳にかかった人の咳やくしゃみ、つばなどのしぶきに含まれる菌を吸い込むことによって感染します。(飛沫感染)
また、菌の付着した手で、口や鼻を触ることによっても感染します。(接触感染)
手洗い・うがい、咳エチケット
風邪予防と同じように、手洗い・うがいを心がけましょう。
また、咳が出る時には、マスクを着用するなど、咳エチケットを守りましょう。ハンカチやティッシュ、手などで口を覆って咳をした場合は、その後にしっかり手洗いをしましょう。
予防接種
現在、百日咳ワクチンを含む「五種混合ワクチン」の接種が小児を対象に、定期予防接種として行われています。生後2か月から7歳6か月までの間に、合計4回接種します。
乳児が百日咳に感染すると重症化しやすいため、接種可能年齢になったら、できるだけ早めに予防接種をお受けください。
体調管理
百日咳だけでなく、一般的な感染症予防として、十分な睡眠・栄養をとり、体調管理につとめましょう。
学校保健安全法上の取扱い
学校保健安全法施行規則により、百日咳は「特有の咳が消失するまで、または 5日間の適正な抗菌性物質製剤による治療が終了するまで」の間、出席を停止することとされています。
医師の指示に従って適切な治療を受け、しっかり療養しましょう。