新型コロナの第5波に備えて(町長メッセージ⑫)

本県での第4波は、3月27日から6月20日までの86日の期間で、1,112人が感染しました。5月8日の62人をピークに、1日平均13人。大型連休中の帰省など、県外との往来・接触による感染が増加し、特に宮崎市に集中しました。30代以下の若年層の割合が58%と高く、逆に60代以上の高齢者の割合は16%と低くなっています。そして、無症状、軽症者が多く、宿泊施設や自宅での療養者が多かったところです。コロナ患者の死者は、第3波の21人から5人に減っていますが、重症者数は、20人で第3波と同等です。病床占有率は第3波より低い水準に抑えることが出来ましたが、宮崎市での感染拡大に伴う患者急増により、広域での入院調整が必要な状況もありました。本町では、この間27人 (第3波では30人) が感染し、40代と10代以下が74%を占め職場と家庭内感染が大半でした。


6月中旬から7月初旬の間は、全国の感染者数は2,000人以下と一進一退の状況でしたが、中旬から感染者数が徐々に増加しはじめ、国は、7月12日に東京都、沖縄県に緊急事態宣言、関東3県と大阪府にまん延防止重点措置を発令しました。しかし、この後も感染状況は全国的に拡大傾向となり、特に31日の東京都の感染者数は4,058人で、全国では29日以降1万人を超えています。東京都(人口1400万人)の感染者数を本県(106万人)に置き換えると、31日の感染者は約312人(本県の感染者数の最大は、1月7日の105人)となり、いかに深刻で大変かがわかります。このような状況から、国は30日に東京、埼玉、千葉、神奈川、大阪、沖縄の6都府県に緊急事態宣言を8月末まで拡大・延長、北海道、石川、京都、兵庫、福岡の5道府県にまん延防止等重点措置を発令しました。


新型コロナウイルス感染の急拡大・「第5波」は、東京五輪や夏休みによる人流の増加に伴って都市部から地方へと広がり、そして従来株から感染力の強いインド由来の変異株(デルタ株)に置き換わりつつあります。本県では、6月20日以降7月中旬まで感染者ゼロの日もあるなど、発生は散発的でしたが、4連休、夏休み、国文祭・芸文祭、オリンピックと人流が多くなり、27日からは10人以上の感染者で、本日は22人でした。昨年3月の学校の一斉休校から1年以上に亘るコロナとの闘いから、「コロナ慣れ」「自粛疲れ」の面もあろうかと思いますが、本県では、8月末までを「感染拡大防止強化月間」と位置づけ、特に不要不急の県外との往来自粛、そして①旅行レジャー等は県内で、②帰省は出来るだけ控えて、③オリンピック・パラリンピックは自宅で応援!をお願いしています。第5波に本県で猛威を振るわせないため、今夏が勝負の夏となりそうです。辛抱の時です。ご理解、ご協力をお願いします。


本町でのワクチン接種は、医師や看護師などの医療関係者、そして集団接種会場のスタッフの皆さんのお陰で順調に進んでおり、感謝に堪えないところです。7月末で60歳以上の町民の皆様への接種が完了し、8月からは50代以下の皆様への接種を順次開始いたします。町では、集団接種をメインとしながら、基礎疾患のある方については、各医院での個別接種にも対応しています。希望者全員への接種を10月頃までには完了させる計画です。国からのワクチンの供給状況によっては、進捗に影響があるかもしれませんが、早めに接種が出来るよう体制づくりに努めて参ります。なお、ワクチン接種は強制ではありません。様々な理由により、ワクチン接種を受けることのできない方もいます。接種を受けていない方への差別的な言動は厳禁です。また、ワクチン接種により完全に感染を防げるものではありませんので、ワクチン接種後もマスク着用、手指消毒、3密を避けるなどの感染防止対策を引き続きお願いします。


これから若い方へのワクチン接種が始まります。全国そして県内でも比較的若い世代での感染者が増加しており、重症化するケースも増えています。「自分の命を守るため」「家族や周囲の人の命を守るため」、ワクチン接種にご理解・ご協力をお願いします。以前の日常が1日も早く戻ってくることを念願して町長メッセージとします。

 

令和3年8月2日

三股町長 木佐貫 辰生

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