「敬老の日」を迎える皆さんへ(町長祝辞)

9月の第3月曜日(今年は21日)は、敬老の日です。皆さんの長寿をお祝いするとともに、本町の発展・繁栄にご尽力された皆様のご労苦に対しあらためて感謝する日でもあります。敬老の日といえば、9月15日を思い浮かべる方も多いと思いますが、祝日法の改正により平成15年から「敬老の日」が9月の第3月曜日に変更され、老人福祉法の改定によって9月15日は「老人の日」、9月15日~21日は「老人週間」となりました。

例年は敬老の日の前後に、自治公民館行事として「敬老祝賀会」が盛大に開催され、賑やかにお祝いするところですが、今年は「コロナ禍」のため、一堂に会することが出来ません。振り返れば、人類は幾多の困難をも乗り越えてきました。平成の時代だけでも、阪神淡路大震災、口蹄疫、新燃岳爆発的大噴火、東日本大震災、熊本地震、九州北部豪雨など数え上げたらきりがないくらいです。私達は、甚大な被害、多くの犠牲者を出しながらも敢然と難局に立ち向かい復興を果たして参りました。

今回の「コロナ禍」も必ず乗り越えられる災禍と考えます。今は辛抱の時期であり、明るい日が来るのを期待しましょう。その日を迎えるため、長寿の秘訣である健康寿命を延ばしましょう。現在、町内では高齢者が地域の公民館等に集まって血圧測定、筋力トレーニングや趣味活動、情報交換等を行うサロン活動が、コロナ感染防止対策をとりながら行われています。サロン活動に参加することは、心と体の健康づくりに繋がります。健康長寿を目指し、そして常に社会との関わりを持ちつつ楽しく生きたいものです。ステイホーム(自宅閉じ籠り)だけでは、健康は維持できません。

先日、台風10号が鹿児島県の西海上を通過し、本県にも豪雨暴風をもたらしました。幸い、本町では大きな災害がなく安堵したところです。しかし、特別警報級の台風との発表から多くの方々が役場の発令する「高齢者等避難開始・避難準備」や「避難勧告」等に基づき避難されました。本町でも9ヶ所の避難所に過去にない263人が避難され、うち70歳以上が、約半分を占めました。そして今回からは、コロナ対策として避難所を集落館からより広い学校体育館等に変更するとともに、避難者間の距離を保つ避難所運営に心掛けました。地球温暖化などにより、ここ数年の天変地異は過去に類のないものとなりつつあります。早め早めの避難行動をお願いします。

新型コロナウイルス感染症は、高齢者や持病のある人は重篤化の危険があると言われています。しかし、過度に恐れる心配はありません。3密(密閉空間、密集場所、密接場面)を回避し、人との間隔を取り、手指消毒、マスクを着用する「新しい生活様式」を実践すれば感染リスクを下げることができます。また、これからインフルエンザの時期を迎えるにあたっては、「新しい生活様式」をより徹底し行動しましょう。そして、早めの予防接種を心掛けてください。

終わりに、高齢者の皆様及びご家族の益々のご健勝と更なるご長寿をご祈念申し上げお祝いの言葉といたします。

 

令和2年9月吉日   三股町長 木佐貫 辰生

 

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