随想~夏本番と秋の訪れ

今年の夏は、暑さもさることながら、リオ五輪で更にヒートアップしました。治安面やジカ熱、工事遅れなどで本番が不安視された大会でしたが、開幕してみると日本人選手の活躍もあり、マスコミは日夜リオの話題で盛り上がっていました。選手の活躍は、ワクワク・ドキドキもので勇気や感動を沢山いただき、誇らしく、嬉しい毎日でした。テニスの錦織選手のようなプロ選手も国民の期待に応えようと真摯にプレーする姿は、見る者を感動の世界に引き込みます。スポーツの素晴らしさを再認識した大会でした。また、大会中、マスコミでは選手の故郷や家庭、競技を始めたきっかけ、エピソードなどが披露され、選手を身近に感じ「2020年の東京大会でも頑張れ」と、更に応援したくなりました。
 
本町でも「第9回みまた町民総合スポーツ祭」が開催され、13種目、1500人の選手が汗を流し親睦と交流を深めました。選手や役員は、若い力、熟年の力、健康の力で、厳しい暑さをものともせず奮闘し、スポーツの楽しさを満喫していました。特に、自治公民館対抗のソフトボール大会は、早朝から多くの町民の参加で熱戦が展開され、地域の一体感の醸成に寄与した大会となりました。また、元気の杜で行われた、障がい児・者による恒例のテーブルテニス競技は、町内の医療専門学校の学生サポートもあり賑やかでアットホームな大会となりました。
 
町内小学生の水泳記録会が7月末三股西小プールで開催されました。観客もプールに飛び込みたい衝動に駆られる炎天下で、6校の5・6年生が選抜選手として、日頃の練習の成果を競いました。スイミングスクールに通う選手の華麗な泳ぎに感心するとともに、小規模校は生徒全員が選手で、一生懸命泳ぐ姿に感激しました。大会を見ながら、ふと5月に起こった町内河川での中学生の水難事故を思い出し、子供たちの健やかな成長を願いました。
 
夏休み恒例の国内・海外派遣事業が行われ、30名の小学6年生が鹿児島県の沖永良部島に、中学生6名がオーストラリアのブリスベン市に派遣されました。沖永良部への派遣は19回目で、知名町と和泊町の皆さんに毎年大変お世話になっています。オーストラリアへの派遣は15回目で、本町の元ALT(語学指導助手)の出身地との縁もあり、ホームステイを中心とした異文化交流、語学研修を実施しています。今年も、事故なく無事に実施でき、貴重な体験や交流を通じ、子供たちの自信や成長に繋がったと信じています。「町づくりは、人づくり」との先人の思いを形にした事業で今後とも継続したいと考えています。
 
今年も夏の風物詩である六月灯や夏祭りが各地域で開催され、天候不順にもかかわらず多彩なプログラムで盛り上がっていました。主催者である自治公民館や親子会、青壮年、納骨堂組合などのご努力により、地域のまとまりや交流、子供の楽しみに大きく貢献するとともに町の活性化に繋がっています。継続することは、人的・物的に負担を伴いますが、無理せず、地域を巻き込み、主催者自らも楽しみながら開催して欲しいと思います。祭りや催しの継続は、地域の力、発展です。これからも宜しくお願いします。
 
台風10号が東北、北海道に河川の氾濫や堤防決壊、土砂災害等で甚大な災害をもたらしました。岩手県では河川近くの高齢者グループホームが濁流に飲み込まれ9人の入所者が亡くなり、北海道では、収穫前の馬鈴薯やスイートコーン、玉葱などが大きな被害を受けました。本町も対策会議を開き、12号の接近に備えました。幸いにも西方にそれ影響は小さかったところですが、台風、豪雨、地震、噴火など自然災害は、想定外の事態をもたらすことから、先々を読んだ行動、対応の必要性を実感しました。
 
朝夕が過ごし易くなりました。台風一過で季節の変わり目が早く来そうです。つるべ落としの今日この頃、秋の夜長を健康で楽しく過ごしたいものです。

平成28年9月8日
三股町長 木佐貫辰生

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