長雨と夏本番

台風11号が四国に上陸した17日に梅雨明け宣言がありましたが、今年の梅雨明けは去年より1日、平年より3日遅いとのことです。宣言後も、台風や梅雨前線の影響で雨続きであり太陽が待ち遠しい毎日です。6月末に開催した「町民総合スポーツ祭」の屋外競技は天気次第であり、また夏の風物詩「六月灯」や各種イベントの主催者も頭を悩ませています。特に、露地野菜は、日照不足のため収穫量が減り農家に大きなダメージを与えています。「泣く子と地頭には勝てぬ」とありましたが、今や「泣く子と天気には勝てぬ」を実感しています。
 
7月1日、NHK番組「ためしてガッテン」で本町の上水園(株)の水出し茶(商品名:バイオ茶)が紹介されました。バイオ茶は、県内外やスポーツ界ではポピュラーですが、全国放送で取り上げられたのは特筆すべきことです。普通の茶葉は、水では美味しいお茶の味が出ません。上水漸社長は、従来の既成概念を乗り越え、製法に工夫を重ね、水でも美味しいお茶の味を引き出すことができるとともに免疫力の向上に優れた茶葉の開発に成功しました。いくら飲んでも胃もたれせず、吸収力に優れたバイオ茶は、本町の特産品であり、特にスポーツ界で愛飲されています。飲んだことのない方は、是非一度試して頂き、今夏の熱中症対策や水分補給に活かして欲しいと思います。
 
県特選に輝いた本町の平成26年11月号の特集「河童はどこにいる?」が、平成27年全国広報誌コンクールの町村部門で、特選、1席に次ぐ2席に入選しました。本町は、これまでにも総務大臣賞1回、入選を5回獲得しています。広報担当者の努力や意欲とともに、町の活力の一翼を広報が担うとの使命感が伝わってきます。毎月の広報誌は、話題探しや紙面づくりで苦労が多いものと思います。しかし、歴代の担当者の知恵やノウハウを糧とし、今後とも「町民が主役」の紙面づくりを柱に据え、情報の伝達とともに三股町を再発見する情報、話題なども提供し、魅力ある読み応えのある広報誌づくりに努めます。
 
5月から今月にかけて町の風物詩となった「まちドラ」、「ものづくりフェア2015」、「町民総合スポーツ祭」、「六月灯」が開催されました。4年目を迎えた町ドラは、年毎に成長を感じレベルの高さを味わいました。寺子屋式のため限られたスペースですが、多くの町民に足を運んで頂きたい企画です。3年目のものづくりフェアは、口蹄疫からの復興支援との位置づけでありましたが、駅周辺の賑わいと交流人口増に繋がり、ものづくりに関心の高い町、手づくりを大事にする町との発信、PRの一翼を担っています。スポーツ祭は、メインの公民館対抗ソフトボール大会が台風の影響で中止となり、残念ではありましたが、各集落の一生懸命さ、熱意には敬意を表したいと思います。また、薩摩藩の伝統祭り六月灯は、今年も地域住民の交流の場、子どもの楽しみとして健在です。
 
本町は、少しずつではありますが人口が増加しています。今年1月からの人口増の内訳は、出生などの自然増が47人、転入などの社会増が10人です。26年は、自然増が49人、社会増が68人であり、増要因として出生数が貢献しています。町の主要政策課題として、子育てに優しい町をテーマとしていますので、自然増が社会増を上回るよう一層の努力を重ねたいと考えます。地方創生とは、人口増対策や雇用の場の創造、そして地域の宝・資源の再発見を通じた地域活性化であり、これまでの積み上げの上に花が咲くよう、切磋琢磨したいと考えます。今年は、長雨で本格的な夏は何時ぞやとの感がありましたが、台風一過から暑い夏が訪れようとしています。皆さん、健康を過信することなく、ご自愛ください。

平成27年7月29日
三股町長 木佐貫辰生

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