都城東高校創立50周年記念祝辞

本日ここに、都城東高等学校創立50周年記念式典が盛大に意義深く挙行され、皆様とともにお祝いできますことを三股町を代表いたしまして心からお祝い申し上げます。東高校は、創立以来、数多くの有為な人材を輩出するとともに、ボランティア活動や地域の教育振興に大きく貢献されてきました。これもひとえに、歴代理事長や校長先生をはじめとして教職員の方々の献身的なご努力と、保護者会や後援会など学校関係者のご理解とご尽力の賜物と、心より敬意を表する次第であります。
 
顧みますれば、東高校の前身であります学校法人美雄学園、霧島東高等学校は、昭和40年に本町より学校用地の提供を受け、商業科250名、家政科100名を定員とする職業高校として産声を挙げました。昭和43年4月には、都城女子高等学校と校名を変更しましたが、同年8月には学校法人玉城学園、現在の校名である都城東高等学校に変更されています。その後、地域の人口増加や社会環境の変化に合わせて、校歌制定や学科新設、体育館やグラウンド等の施設整備など、つねに教育の充実、発展に努めてこられました。そして昨年からは、学校法人豊栄学園として、「国際化に対応できる人材育成」、「礼節と道徳を重んじる日本人としての人格育成」、「職業教育による本物の人材育成」の3つの柱を中心とした「全人教育」に取り組まれ、今後の展開が注目されているところであります。
 
さて、日本は人口減少時代に突入し、少子化対策は喫緊の課題であります。教育機関も時代の変化に機動的に対応しなければならない場合が発生しており、公立では高校の統廃合、中高一貫教育、校区再編など教育改革が実践されています。東高校でも、全人教育を柱とし、特色ある高校として日夜努力されており、本町としましても、東高校発展のために、今後とも連携・協力して参りたいと考えています。
 
そして、東高校は、創立以来、献血や施設訪問、環境美化など多岐に亘り積極的にボランティア活動に取り組まれてきました。ここにいる生徒諸君はご存じないかもしれませんが、昭和52年9月、鹿児島県沖永良部島に甚大な被害をもたらした沖永良部台風では、建築科13名、自動車科3名、調理科4名に先生3名の23名が、トラック1台に建築道具類、米、野菜、調味料その他の必需品を持って、9月25日に災害復旧のため出発し、27日から早速、高齢者や母子家庭が居住する町営住宅の補修を主に行ったとのことです。現地での作業は1週間程度でありましたが、1日でも早い復旧が望まれていただけに東高校生のまじめな仕事ぶりは高く評価され、島の皆さんの喜びようはひとしおであったと当時の三股町広報紙にあります。東高校のボランティアの伝統は、このような出来事などから後輩に脈々と受け継がれていると心強く感じています。
 
教育界において「不易流行」という言葉が良く使われます。「不易とは、いつまでも変わらない本質的なものを大切にすること。流行とは、新しい時代の変化も柔軟に取り入れていく」という意味ですが、まさに、東高校は、「不易流行」を実践している学校ではないかと思います。今後とも、「不易」と「流行」をしっかりと押さえながら、東高校のスクールカラーを発揮して欲しいと思います。
 
結びに、本日の創立50周年式典を機に東高校が更に飛躍をされますことをご祈念申し上げ、お祝いの言葉と致します。

平成27年10月10日
三股町長 木佐貫辰生

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