世界糖尿病デー(World Diabetes Day)について

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「第62回全国糖尿病週間(2026)に寄せて」

 宮崎大学医学部内科学講座 血液・糖尿病・内分泌内科学分野 田中 友梨


 糖尿病は今や世界の成人のおよそ10人に1人(10.5%)、5億3700万人が抱える病気です。年間670万人以上が糖尿病の引き起こす合併症などが原因で死亡しています。世界のどこかで、6秒に1人が糖尿病に関連する病で命を奪われているといわれています。この20年で糖尿病患者さんの数は3.6倍になっており、世界に拡がる糖尿病の脅威に対応するために、この世界糖尿病デーが公式に認定されました。


 糖尿病や肥満は、食べ過ぎや運動不足が要因であるなど、時に負の印象で見られることがありますが、現代人にとって、糖尿病や肥満症が自己責任という考え方は誤っており、決して負の印象で捉えられるべきものではありません。交通網や車社会の発展、食品加工保存技術・運搬輸送能、ネット社会の発達、コンビニエンスストアや手軽な飲食店の増加などの社会環境の変化、また住まいや就労状況など社会的な環境やストレスなどの関連が指摘されています。また、生まれもった遺伝子も関係していることが分かってきており、消化・吸収・代謝などに関わるホルモンの分泌量や腸内環境などにも個人差があります。そのため、みんな同じように食べる量を減らして運動を行えば体重管理は誰でも同じようにできるはず、という単一的な考え方はできません。


 日本においても糖尿病と診断されている方が2016年に1000万を超え、特に60代以降の男性6人にお一人が「糖尿病の可能性がある」という時代になってきています。宮崎県は人口あたりの糖尿病患者数が全国10番目に多く、糖尿病が原因で透析が必要になる方の数は全国2位と多くなっており、宮崎県民としても身近な問題と考えられます。社会全体が理解を深め、糖尿病の人もそうでない人も、自分らしく生きられる環境を一緒に作っていきましょう。

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