「はたちの成人式」式辞

 

新年、あけまして、おめでとうございます。
皆さまにおかれましては、令和6年の新春を健やかにお迎えのこととお喜び申し上げます。そして、本日の「はたちの成人式」に参加された若さあふれる二十歳の皆さん、改めまして成人おめでとうございます。心よりお喜びを申し上げます。
そして、本日の「はたちの成人式」を開催するにあたって、ご尽力いただいた実行委員の皆さんには心から敬意を表するとともに、年初めのご多用のところ、ご出席賜りましたご来賓の皆さまには、深く感謝申し上げます。

 

さて、昨年を振り返ってみますと、コロナ感染症の5類移行により、人の動きが従前の状況に戻りつつあり、インバウンドも活発化してきました。そのような中、スポーツ界の大きな話題として大谷翔平選手の二刀流での活躍やWBCワールドベースボールクラシックの優勝は、日本人に勇気と感動そして自信をもたらしました。一方、本町では、三股中学校の女子バスケット部が全国中学校体育大会で、全国の強豪相手に準優勝という快挙を成し遂げました。また、国民体育大会鹿児島大会では、一般女子弓道・遠的の部で三股中OB川崎さんと、この式の対象者でもある後藤さんの活躍で優勝という輝かしい成績を収められました。アスリートタウン三股の面目躍如です。

 

ところで、ロシアのウクライナ進行やイスラエルとハマスとの紛争は、多くの子どもや民間人を巻き込んだ残酷で無慈悲な戦争となっています。そして、地球温暖化の進行が原因と考えられる深刻な自然災害が、近年頻発・激甚化しています。また、SNSの発達により、国境を越えた犯罪も増加しつつあります。このように戦争や環境問題、エネルギー、犯罪、感染症、食料安全保障などといった国境を越えた地球規模の問題が山積しています。

 

しかし、私たちは、まずできることから、身近なことから世の中に貢献していくことが大事だと考えます。本町では、2050年までに二酸化炭素の排出量を実質ゼロとする「ゼロカーボンシティ宣言」を一昨年、表明しました。三股町という小さな町の挑戦ですが、地球温暖化防止に積極的に取り組もうと民間事業者と連携したエネルギーの地産地消計画を策定中です。また、人口減少、少子高齢化が進行する中、持続可能なまちづくりや住民福祉の向上は喫緊の課題です。これからの時代を担う皆さんには、ぜひグローバルな視点を持ちながら、社会のあらゆる問題に関心を持って、自分でできることを見つけ行動して欲しいと思います。

 

今、皆さんは青春時代のど真ん中にいます。青春時代は、希望に満ちた時代ではありますが、悩み多き時代でもあります。時には道に迷うこともあるかもしれません。そのようなときには、人生100年時代の1時期と捉えて、急がず、焦らず、鷹揚に構えることが大事だと思います。わが町のバイオ茶の生みの親である宮崎上水園の社長上水漸さんも、人生は「急がず、休まず、怠らず」・「急がず、休まず、怠らず」の精神で精進することが重要と説いています。仕事でも、家庭でも、あらゆることにおいて「焦らず、地道に、謙虚に、粘り強く続けること」が大切だということです。

 

二十歳の皆さん、それぞれの夢の実現、目標に向かって、失敗を恐れず、前に向かって進んでください。そのためには、この「はたちの成人式」を、人生における一つの大きな節目として、心新たに「急がず、休まず、怠らず」の精神で、これからの人生に臨まれることを期待します。結びに、新成人の未来に栄光あらんことを祈念し、式辞といたします。


令和6年1月5日
 三股町長 木佐貫 辰生

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