新規就農者応援会での来賓あいさつ(町長メッセージ)

本日は、令和5年度新規就農者応援会にご案内いただき、ありがとうございます。来賓として一言ごあいさつ申し上げます。まず、新規就農者の皆さんには、職業として農業を選択されたことに、感謝と敬意を表します。農家の後継者不足がよくいわれており、また地域・集落を担っていく若者が少なりつつある昨今、皆さまを見ていると勇気と希望を感じます。農業はもちろん、消防団や地域活動でも率先して仲間になっていただくことを期待します。


さて、農業とは何かと問われると、私たちの命を支える生命維持産業であると思います。人間の生活にとって欠かせない衣食住の中で、一番重要で命に係わるものが食・食べ物です。食べ物がなくては、人間餓死してしまいます。地球温暖化による異常気象や世界の人口を考えると、自国民の食糧は自国で賄うことが基本であり、その一翼を担ってゆかれる皆さんは、食糧安全保障の担い手でもあります。皆さんには、「誇りと自信」を持って職業としての農業を頑張ってほしいと思います。


そして、これからの農業はスマート農業の時代です。スマート農業とは、ロボット技術や情報通信技術ICTなど先端技術を活用して、作業の効率化や品質向上を実現する新たな農業のことをいいます。農業分野もアナログからデジタルに移行しています。少子高齢化が進み、人手不足の時代に向かいつつある現在、農作業における省力化、機械化は欠かせないところです。皆さんには、時代の流れに敏感な若者として「テクノロジーに強い農業人」になってほしいと思います。


ところで、農業は自然を相手とし、また、生産物価格は市場で決定されることから、収入において不確定な部分があります。収入保険の加入は当然のこととして、6次化など知恵を絞って収入の安定を図る努力をしてほしいと思います。ともあれ、農業は体力勝負のところもありますので健康に留意してください。


そして「急がず、休まず」の精神で、つまりは焦ることなく、コツコツと真面目に、継続して仕事に精進することが大事ではないかと思います。NHKの大河ドラマ「どうする家康」の徳川家康も、「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くが如し、急ぐべからず」と言っています。地道に粘り強く頑張りましょう。


最後に、皆さんの未来に栄光あることを祈念し、来賓のあいさつといたします。

 

令和5年7月4日     

三股町長 木佐貫 辰生

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