田の神さぁ

三股町 2017年2月15日

旧薩摩藩内には「田の神」信仰があり、「田の神さぁ」(タノカンサー) と呼ばれる豊作を願う石像が、田んぼのわきに鎮座しています。 町内で確認されている石像は「農民型」「神官型」など町の西側を中心に19体。それぞれに個性的なお顔で土地のひとの暮らしを今も見つめています。

「オットイタノカンサー」について

「オットイタノカンサー」とは「盗んだ田の神様」という意味です。

なぜ盗むのか(実際は借りる)?理由は様々のようです。

  新しく水田が開発された時や、新しくできた村で田の神のない村では田の神のオットイを計画するそうです。これは、村の者全体の意志として決定され、後に返しに行く時に持参する謝礼の方法等まで、詳しく討議し、決定された上で若い者がオットイに派遣されるわけです。それが分かっているから盗まれた方も詮索をしないし(置手紙等がある)、盗んだ方も約束を守る、そんな風習があったようです。また、他の地区の村人は皆仲が良く、よく働いて作物もよくできる、そういった村があると聞いた時に、それはその村の「田の神さあ」が良いからだということで、そこの「田の神さあ」にあやかるために「オットイ」を計画するようです。ただ、このルールは古い時代はよく守られたようですが、時代が進むにつれてルールは守られなくなり、帰ってこない田の神になり、ついにはオットラレないようにセメント付けになったものも多いようです。